僕タチハ ぶらっくごーすとニ鎖デ繋ガレテイル。ダケド、ソノ鎖ヲ自分達ノ力デ強イ絆ニ変ル事ダッテデキルカモシレナイ。

=絆=
きずな

このページの壁紙はpianopianoさんからお借りしています

このSSはBlue Wingsの飛鳥大希さんが発行なさったCD「絆」に収録されております。
こちらには、飛鳥大希さん、羽峰玲さんの作品も収録されております。





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あれから何年が過ぎただろう。
あの時一緒に脱出した仲間達と共になんとかBGを殲滅して、こんな平和な生活を手に入れてから、もう、何年が過ぎたんだろう?

何もわからずに戸惑いながらも、頭の中に響く「声」を頼りに無我夢中で追いかけて、そして、出会ったんだ、キミ達に。
ボクがキミ達と行動を共にすることを決めたのは、イワンのあの言葉と、キミの澄んだ瞳だった。

ボクは元々失うものは何もなかったし、あんな訳のわからない状況の中で、もうどうなってもいいかなと思っていた。
だから、それなら一瞬でも、「もしかしたら信じてもいいのかもしれない」と思ったものに、自分の運命を賭けてみるのもいいかもしれない、そう思った。

そして、BGの「鎖」は、時には重くのしかかり、時には冷たくまとわりついた。雁字搦めにされたこともあった。
でも、何時の間にかその「鎖」はイワンの言う通り「強い絆」ってやつに変わっていった。

ねぇ、知ってるかい?
「絆」っていう字の意味。

細い糸が何本も縒り合わさって、そうして1本の糸になる。解けることもなく、ずっと続いていく。
僕達も同じ。10人が心を一つにして、ずっと、ずっと、同じ道を歩き続けていく。

あ、でもね、キミとの絆は、特別だと思っているんだ。
糸だって、いろいろあるだろう?釣り糸とか、タコ糸とか・・・。
でも、キミとボクを結ぶ糸は、「運命の糸」ってヤツだと思う。
ちょっと、キザかな・・・。でも、本当にそう思う。

ボク達の運命は、BGによって捻じ曲げられてしまった。でも、それに逆らって、それを絶ち切って、そして、自分達で新しい運命を切り開いてきた。
そう、ボク達は一度はBGによって変えられてしまった自分達の運命を、再び自分達の手に取り戻して、そして、自分達の望む形に変えた。それが、今の形。ボク達の、「絆」。そして、キミとボクの「絆」。

だからね、大事にしたいんだ。キミとボクの「絆」を。
ずっとずっと、同じ道を歩いて行きたい。