Half

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半分だけの日本人。
子供の頃から僕はそう言われ続けてきた。

僕の半分しか日本人でないなら、残りの半分はなんだというのだろう?
顔も知らない、名前さえも知らない、そんな父の国の人間だというのだろうか?

母の苗字と母が僕に唯一残してくれた名前と
心に開いた大きな空洞と、僕はこれまで生きてきた。
半分だけの祖国は僕には冷たかった。


ある時、フランが言った。
「あなたは、Halfなんかじゃない。Doublなのよ。」
他の人が一つしか持っていないものを、あなたは二つ持っているんだから。

でも、やっぱり、僕はHalfだと思う。
半分は僕自身。そして、残りの半分は君。
そう。君と僕は、二人で一つなんだと思う。

僕の半分を占める君はとても温かい。
いつも、僕を優しく包んでくれる、大切な僕の半身(Half)、それが君。





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                                      2005/09/03