いつもと違って、ボクが先に目覚めた。
キミはボクの隣でまだ夢の中・・・。
キミを起こさない様にそっとベッドを抜けだして、
カーテンと窓を開け、外の新鮮な空気を部屋一杯に入れる。
昨夜キミを「魔性の女」にした濃密な空気は、朝の爽やかな空気へと変わって、
そこに眠るキミはあどけない童女の顔になる。
首筋と胸元には紅い花びらがふたつみっつ・・・。
昨夜(ゆうべ)のキミへのボクからの贈り物・・・。
ニッコリと微笑んでいるキミは、今、どんな夢を見ているの?
夢の中で、ボクはキミのそばにいるの?
あんなに幸せな瞬間(とき)を過ごしたばかりだと言うのに、
もう、不安で一杯のボクは、少し、いや、かなり強欲なヤツだと思う。
そんなボクの本性に気がついてしまったら、キミは何と思うだろう・・・。
だけど、それって、半分はキミの責任なんだよ。
キミがあんまりステキすぎるから、
だから、ボクの気持ちはブレーキが効かなくなってしまう。
その証拠に、ほら、ボクはまた、キミを抱きしめている。
キミの甘い香りを胸一杯に吸い込んで、キミの温かな肌に包まれて、
ボクは昨夜の恍惚の余韻に浸っている。
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2003/10/02