「ねぇ、ジョー、帰ってくるの、今日の夕方だって言っていたわよね。
でも、どうして昨日のうちに帰って来れたの?」
「あぁ、まだ話していなかったっけ。
イタリアに着いてからも、ボクがあんまり浮かない顔をしていたもんで、
チーフに『何かあったのか?』って聞かれたんだ。
で、キミのバースデイパーティーのことを話したんだ。
そしたらさ、帰ってイイって。
その代わり、『今度のレースにはキミを応援にこさせろ』ってさ。」
「でも、そんなことして、大丈夫なの?」
「え?あぁ、パーティーのこと?」
「だって、スポンサーの人の主催するパーティーだったんでしょう?」
「どうせ、お金持ち連中が、気まぐれで開くパーティーさ。
ボク一人くらいいなくったって、大丈夫だよ。」
「まぁ、ジョーったら・・・。」
「ボクのセリフじゃないよ。チーフが言ったのさ。
今頃、あっちではボクは急病にされているだろうね。
『彼は特異体質で、日本にいる主治医じゃないと治療できない』って言っておくってさ。ハハハ。」
「フフフ、急病の事はともかく、その他はまんざらウソでもないわね。
私たちの病気はギルモア博士じゃないと治せないもの。」
「全部本当の事さ。日本を発ってから、ずっと胸が苦しかったんだ。
それに、これは、キミじゃなきゃ絶対治せない・・・。
ボクの主治医って、ギルモア博士じゃなくってキミなんだよ。」
「ジョー・・・。」
「だからさ、治してよ、もう1回・・・。」
「ジョー!!! //////バカ」
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2003/01/19